何気ないスペースを上手に活用できるカウンターのアイデア
住まいにおいてカウンターとは、インテリアの横長のテーブルのこと。そして多目的に使える便利な棚のようなもの。少しのカウンターのアイデアで、本来デッドスペースであった空間が、暮らしの中で重宝する一角にもなります。今回はカウンターにまつわるアイデアを紹介します。
●キッチンのカウンター
まず一般的になじみ深いのが、対面式のキッチンによくついている対面カウンターでしょう。リビングやダイニングにいる人との対話が弾み、食事の受け渡しなどの家事動線が短くてすみます。
カウンターを2段仕様にすれば、段差を活用した小物の収納も設けやすく便利。カウンターに直接高椅子を置いて、家の中におしゃれなカフェカウンターを演出することもできます。夕食後にはバーカウンターとして、家族と程よい距離感でコミュニケーションできる空間になるでしょう。
キッチン周りなら他に、カップボードやその近くにフリーカウンターを設置するのも便利です。調理の補助棚としてはもちろん、買ってきた物の整理、本やノートパソコンを広げて献立を考えるなど、ダイニングテーブルやキッチンワークトップでは行いにくい作業をサポートしてくれます。
●リビングのカウンター
リビングダイニングにカウンターと、時には本棚もしつらえた「スタディーカウンター」も、近年ポピュラーになってきました。宿題や予習復習に励むお子さんの姿を見守ることができますし、家族がいる空間での安心感や程よい緊張感が勉強しやすく、学力UPにつながると言われています。ソファなどとは区別して、姿勢よく勉強しやすい台の高さや明るさを考えるのがポイントです。
また、スタディーカウンターは勉強以外にも、よく通る場所にあるので作業に役立つ家事カウンターにもなります。テレビを見ながら洗濯物を畳んだりアイロン台にしたり、家族共有のパソコンやプリンターを置いてサービスカウンターにするにも、リビングが便利ですね。
>> スタディーカウンターがある部屋を見られるモデルハウスはこちら
●個室のカウンター
みんなで集まるカウンターもあれば、空間を分けるプライベートなカウンターもあります。「夫婦でも自分だけのスペースがあればと思うが、別室では離れすぎているように感じてしまうし、1つの家にあまり多くの部屋は設けられない…」という場合、主寝室にカウンターを設ける方法があります。広さや仕切りの有無は使用用途やそれぞれの趣味により様々ですが、カウンターによる居場所作りは、夫婦や兄弟の相部屋などの2人以上で使う部屋にお勧め。家具よりもさりげない存在感なので、1つの部屋に2ヶ所設けても統一されたインテリアを壊さず、空間に馴染みやすいからです。
●ベンチ
カウンターに近い存在で、ベンチを作るアイデアもあります。作業台機能や見せる収納が得意なカウンターに対し、腰掛けや寝転がれるくつろぎの機能と、座る下の空間を活かした隠せる収納を得意とします。収納室より身近にあるので、ついつい散らかってしまうおもちゃの一時収納にも便利ですし、読みかけの雑誌や本もサッとしまっておくことができます。
カウンター、ベンチとも、それぞれの生活スタイルに合わせて選んでいくことが大切。インテリアとしての見栄えも考慮しますが、基本的に配置のコツは動線にあります。家事動線沿いで作業や収納ができそうな一角は無いか、帰宅時や食後・就寝前などは、家族と過ごしたいか一人で落ち着きたいか。主役にしたり脇役にしたりできるカウンター、快適な生活のために必要なのはほんの半畳の板かもしれません。良い活用方法を見つけて、快適な住まいを実現していきましょう。